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認知症の原因って何?認知症発症のリスクを減らすには?

「両親ともに認知症と診断されたが、症状がぜんぜん違う気がする…」
「認知症の母が手足をうまく動かせないと言い出したが、これも認知症の症状?」

認知症の症状は、認知症の原因となる疾患により異なってきます。

今回の記事では、認知症の原因と症状、予防について次の項目を中心に解説いたします。

  • 認知症はなぜ起こるのか?
  • 原因が違うと認知症の症状も違うのか?
  • 認知症の物忘れは老化現象とは異なるのか?
  • 認知症とストレスは関係あるのか?
  • 食生活で認知症を予防できるのか?

原因疾患を理解することで、よりよい認知症介護につながります。
ぜひ、最後までお読みください。

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認知症ってどんなことが起きているの?

認知症とは、何らかの疾患により起こる記憶障害や見当識障害などの症状をいいます。

病気や外傷などを原因として脳の神経細胞が欠落すると、認知機能に障害が起こります。

初期症状は、思考力や判断力の低下、物忘れなどです。
進行すると、日常生活に必要な動作ができなくなっていきます。

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認知症の4つの原因

認知症は、病名ではなく症状です。

認知症を引き起こす原因疾患の種類は100を超えるといわれています。

ここでは、その中でも原因疾患の90%を占める4つの疾患をピックアップします。
それぞれの特徴をみてみましょう。

アルツハイマー病

アルツハイマー病は、認知症の原因疾患の多数を占めます。
記憶障害からはじまり、身体機能の低下などを引き起こします。

疾患タイプは、脳の神経変性です。
アルツハイマー型認知症の発症には、アミロイドβという特殊なタンパク質が脳内に蓄積することが関与しています。
アミロイドβの蓄積により、健康な神経細胞が壊され脳が萎縮し、認知機能の低下などを引き起こします。

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レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、手の震えや、転倒が増えるなどといったパーキンソン病のような症状が現れます。
初期の記憶障害があまり目立たないため、発見が遅れやすい特徴があります。

疾患タイプは、脳の神経変性です。
パーキンソン病の原因でもあるレビー小体というタンパク質のかたまりが脳全体、特に大脳皮質に現れることで発症します。
脳幹にのみ、レビー小体が現れる場合にパーキンソン病と診断されます。
レビー小体が神経細胞に侵食し、正常に働かなくなることで認知機能が低下します。

また、レビー小体は、ドパミン神経という身体の動きに関係のある神経のまわりにも現われます。
ドパミン神経が壊されることで、筋肉運動への命令を全身に伝えられなくなるのが特徴です。

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前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症は、人格の変化や自発性の低下、行動障害などの症状が現れる病気です。
感情コントロールや理性的な思考などに支障をきたします。

記憶障害よりも、人格変化が目立ちます。

疾患タイプは、脳の神経変性です。
タウ蛋白やTDP-43という特殊なタンパク質の蓄積で、前頭葉と側頭葉が萎縮することにより発症します。
前頭葉と側頭葉は、理性や感情などの人格的要素をコントロールする器官です。
この前頭葉と側頭葉がダメージを受けるために人格変化などが起こります。

初期は意欲の低下や物忘れがあるものの、目立ったトラブルがないため、うつ病などと間違われることがあります。

血管性認知症

記憶障害や認知機能の低下などの症状が現れる病気です。
損傷部位により症状に違いがみられます。

原因によっては、リハビリの効果が現れやすい認知症です。

疾患タイプは、脳血管障害です。

なんらかの原因で血管が詰まり、脳の酸欠により細胞が破壊され発症します。
血管障害が起こるきっかけは、脳梗塞・脳卒中・くも膜下出血などです。

認知機能に関連する症状がまだらに出るので、はっきり理解している事柄と理解していない事柄が混在します。
したがって、まだら認知症とも呼ばれます。

脳梗塞や脳出血などを初めて起こしたときに突然発症することもあります。
さらに、新たに血管の詰まりや血管障害が発生すると、その度に進行します。

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認知症以外の病気が原因

認知症の原因疾患には、早期発見により治療可能なものがあります。
それぞれみてみましょう。

慢性硬膜下血腫

頭部の外傷が原因になり発症します。
脳と硬膜の隙間に血液がたまる病気で、取り除く手術が必要です。

意識障害や認知症に似た症状が現れますが、早期に処置をすると回復する可能性が高い疾患です。

正常圧水頭症

脳を守っている脳脊髄液が過剰にたまってしまう病気で治療が必要です。
たまった脳脊髄液が神経や血管を押しつぶすために、認知症に似た症状や歩行障害などを引き起こします。

正常圧水頭症の治療を行うことで症状は改善するといわれています。

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甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンの働きが低下する病気です。
甲状腺ホルモンは、体内の新陳代謝や内臓の働き、脳の活動を活発にするために必要なホルモンです。

慢性甲状腺炎の発症やヨウ素過剰、バセドウ病の治療などが原因で起こります。
また、抗がん剤などの薬物治療が原因となることもあります。

甲状腺ホルモンの働きが低下すると、認知症に似た症状や無気力、抑うつなどが見られます。

甲状腺機能低下症の治療を行うことで改善することもあります。

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認知症とストレスの関係について

ここでは、認知症とストレスの関係についてみてみましょう。
認知症発症のリスクといえば高血糖や高血圧が有名ですが、実はストレスも原因の一つとなります。

ストレスが、認知症のリスク因子となる理由は多くありますが、ここではその一部を紹介します。

ストレスが筋肉をかたくし血行不良を引き起こす。

ストレスは筋肉をかたくし、血行不良を引き起こします。
血行不良になると、酸素や栄養が細胞に行き渡らなくなり、脳の働きが低下してしまいます。

ストレスが自律神経の働きを乱し、血流に悪い影響を与える

血液の循環は自律神経の働きによって維持されています。
しかし、ストレスは自律神経の働きを乱すため血流に悪い影響を与えてしまいます。

現代人はストレスを感じる場面が慢性的に続いており、副交感神経への切り替えがうまく行われないということが目立ちます。
したがってストレスが影響で自律神経が乱れてしまうのです。

コルチゾールがアミロイドβの蓄積を進めてしまい認知症リスクが上がる

ストレスにより分泌されるホルモンの一種であるコルチゾールが多い状態が続くと認知症のリスクが上がります。
コルチゾールがアルツハイマー型認知症の原因物質と考えられるアミロイドβというタンパク質の蓄積を引き起こしてしまうためです。

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「認知症」と「老化による物忘れ」の違い

認知症が引き起こす物忘れと老化による物忘れには、どのような違いがあるのでしょうか?
それぞれの特徴をみてみましょう。

原因

  • 認知症による物忘れは、脳の神経細胞の変性や脱落などのダメージが原因です。
  • 老化による物忘れは、加齢とともに脳の機能が衰退することが原因です。

忘れる範囲

  • 認知症の場合、体験そのものが記憶から抜け落ちてしまうのでヒントがあっても思い出せません。
  • 老化による場合、体験そのものは記憶にあり、部分的に忘れている部分があるのでヒントがあれば思い出せます。

日常生活への支障度合い

  • 認知症による物忘れは、判断力・理解力の低下を伴うため日常生活に著しい支障をきたします
  • 加齢による物忘れは、判断力・理解力には問題がないため日常生活に著しい支障はきたしません

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認知症予防に効果的な食事について

食生活改善は認知症予防への効果が期待されています。

認知症予防に効果的な食べ物

ここではどういった食材が認知症予防に効果的なのかみてみましょう。

青魚

青魚には、不飽和脂肪酸の一種であるDHAやEPAが含まれています。

DHAにはアミロイドβの蓄積を防ぐ働きがあり、アルツハイマー型認知症予防に有効です。
EPAには血液をさらさらにして血栓を防ぐ作用があり、脳血管性認知症予防に有効です。

野菜・果物

野菜や果物には、細胞を元気に保つ働きをする抗酸化物質が含まれています。
特に、次の3つのビタミンを一緒に摂るとより効果的です。

  • ビタミンE…ナッツや赤ピーマンなど
  • ビタミンA…にんじんやほうれん草など
  • ビタミンC…ブロッコリーやいちごなど

大豆

大豆には、認知症予防に効果があるとされるイソフラボンが含まれています。
また、アミロイドβを分解する働きがあるポリフェノールという優れた抗酸化物質が含まれています。

味噌汁にも大豆は含まれているので、無理なく続けられる食材の1つです。

コーヒー・緑茶

コーヒーに含まれるカフェインには、異常なタンパク質が脳内に蓄積するのを予防する効果があります。
また、緑茶に含まれるカテキンやビタミンCなどには、神経細胞の老化を予防する効果があります。

食事の取り方

食事を取る際のポイントをまとめたので、みてみましょう。

過剰摂取は避ける

高血圧や高血糖、内臓脂肪型肥満などは、認知症のリスクを高めることがわかっています。

食べ過ぎは、生活習慣病の原因になるため、適度な量をバランスよく摂取しましょう。

また、血糖値を上昇させる糖質に注意する必要があります。
糖質を摂ると血糖値が上昇するため、インスリンホルモンが働き血糖値を低下させます。
その働きを終えたインスリンホルモンは、インスリン分解酵素という老廃物を処理する酵素によって分解されます。

そして、インスリン分解酵素は、認知症の原因となるアミロイドβを分解する際にも働いています。
ところが、血糖値が高い状態が続くとアミロイドβの分解に手が回らず、インスリンホルモンの分解を優先してしまいます。

したがって、アルツハイマー病の主要原因であるアミロイドβの分解を円滑に進めるためにも糖質の摂りすぎには気を付けましょう

バランスよく食事する

一つの食材だけで済ませずバランスの良い食生活が認知症予防につながります。

  • 高血糖の原因となる糖質に気を付ける
  • 高血圧の原因となる塩分は控えめにする
  • 筋肉や脳の働きを維持するタンパク質を摂る

などを心がけましょう。
また、認知症に効果的だからといって一定の食材のみを摂取せずに、バランスよく効果的な食事に努めましょう。

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ストレスを減らす方法

ストレスを減らすために効果的な方法についてみてみましょう。

  • 他人に相談する
  • 瞑想をする
  • 適度に運動をする
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認知症の原因まとめ

  • 認知症の原因疾患には、アルツハイマー病・レビー小体型認知症・前頭側頭型認知症・血管性認知症などがある
  • その他原因疾患として慢性硬膜下血腫や正常圧水頭症、甲状腺機能低下症などがある。
  • 認知症の物忘れは老化現象とは異なり、記憶が抜け落ちているのが特徴
  • 認知症とストレスには深い関係があるので、自律神経を整えることがポイント
  • 食生活で認知症を予防できることがわかってきている

ここまで、認知症の原因や症状、予防などの基本的な情報をお伝えしてきました。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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